ヨーガ、それは身体と呼吸の制御をとおして心と五感も静め制御し、宇宙と一体とならんとする修行である、そのように重く捉えて人生をかけて取り組んでいらっしゃる方々もおられましょう。また効果的なエクササイズの一つ、健康法の一つとして生活に気楽に取り入れ気楽に楽しんでおられる方もおられましょう。
ヨーガは広く大きく深い・・・、そのためその理解も流派(?)も多様です。
ここでは(一社)マハリシ総合教育研究所 代表理事 鈴木志津夫がヨーガについて、その真髄、本質、ゴールを解説いたします。
ヨーガの真髄・超越瞑想-TM
ヨーガ・アーサナも呼吸法も、そして超越瞑想-TMも、日常の生活習慣として継続することが大切です。
※この記事は2005年の月刊ユートピア10月号から転載しました。
「月刊ユートピア」は(一社)マハリシ総合教育研究所が発行する会員向け月刊誌です。
※この記事は2005年の月刊ユートピア10月号から転載しました。
「月刊ユートピア」は(一社)マハリシ総合教育研究所が発行する会員向け月刊誌です。
ヨーガとは統合を意味する
超越瞑想-TMは、ヨーガの瞑想法です。ヨーガとは古代インドのヴェーダ(veda)体系の一部門であり、心身の開発を図る実践哲学体系として知られています。ヨーガとはサンスクリット語で「統一(unity)」という意味であり、人間が大自然と一体化するための各種技法をさしています。
ヨーガの考えでは、人間が大自然や宇宙と一体化するにつれて、人間の潜在能力が発揮されるとされています。ヨーガには、呼吸法、ヨーガアーサナあるいはハタ・ヨーガと呼ばれる体操法、各種瞑想法、上級瞑想法のシディプログラムなど様々な技法があります。世界的には、体操法としてのヨーガが有名です。
ヨーガの考えでは、人間が大自然や宇宙と一体化するにつれて、人間の潜在能力が発揮されるとされています。ヨーガには、呼吸法、ヨーガアーサナあるいはハタ・ヨーガと呼ばれる体操法、各種瞑想法、上級瞑想法のシディプログラムなど様々な技法があります。世界的には、体操法としてのヨーガが有名です。
ヨーガアーサナやプラナヤーマ
マハリシ国際グループで指導しているヨーガアーサナ体操法では、現在は、初級、中級、上級など提供されています。受講者の身体の柔軟性などが増すにしたがって、時間をかけて無理なく徐々に上級の体操技法へと進むよう指導しています。(2022年6月現在、「ヨーガアーサナと呼吸法」、そして「ヨーガアーサナ及び呼吸法を学ぶ16課のコース」が用意されています。)NHKなどで放映され、世界的に流行しているパワーヨーガなどを含め、ヨーガは心身の統合や健康増進を目的として、今、全世界で約数千万人が愛好していると言われています。さらに、プラーナヤーマと呼ばれる呼吸法は、呼吸を整えるアプローチから心身機能の向上を目指し、また瞑想での深い静寂を体験できる準備を整えます。プラーナとは「生命」という意味を持ち、中国でいう「気」に相当します。
TMはヨーガの真髄
TM(Transcendental Meditation)と呼ばれる瞑想技法は、マハリシの指導の主軸のプログラムであり、世界で約500万人以上(2022年5月現在は世界で1000万人、日本では7万人)が学ばれました。このTM法は初心者の場合、朝夕一日2回20分ずつ行う瞑想であり、宇宙の根源とされる心の内側の純粋意識(pure consciousness)を無理なく体験することができます。実際この純粋意識の状態をヨーガの状態 (the state of YOGA)と呼びます。したがって、この純粋意識、ヨーガの状態を自然に無理なく会得できるTM法は、ヨーガの真髄の瞑想法と言えるものです。
生活習慣としてTM法を長期間実践する
TM法は、無理がなく、とても自然であり、快適に、超越意識つまりヨーガの状態を体験できる瞑想ですが、このヨーガの状態をより頻繁に深く体験するためには、日常の生活習慣として、TMを継続して長期間実践することが極めて大切です。
超越意識の特徴
マハリシは、超越意識の特徴を次の様に説明されています。「超越意識とは、TM中に経験される独特の意識状態です。超越瞑想を実践すると、心は内深くに入っていき、意識の拡大を経験します。そしてやがて、完全に静寂で、枠のない意識の状態へと至ります。これが超越意識(純粋意識)の体験です。この状態は、安らいでいながらも心ははっきりと目覚めていて、機敏さを保っています。超越意識は、至福、創造性、エネルギーの源であり、この純粋意識を経験するとき、心は、至福、創造性、エネルギーに満たされます。
白い布を染めるように
そして毎日毎日TMを続けていきますと、この超越意識の体験が徐々に徐々に定着していきます。マハリシは、その過程を次のように述べています。「瞑想の後、至福、創造性、エネルギーといった純粋意識の質がしばらく保たれますが、活動をしていくなかで次第に薄れていきます。そしてまた、瞑想を行うと心はそれらの質で満たされ、活動に従事するとそれらを失います。こうした過程を繰り返していくうちに、純粋意識の質が次第に心に定着していきます。それはちょうど白い布を黄色に染めるようなものです。白い布を黄色の染料につけた後、それを陽にさらします。陽にさらして色をあせさせて、それからまた染料につけて陽にさらします。こうして染料につけるたびに、少しずつ色が定着してゆき、最後には完全な黄色に染まるのです。同じように瞑想と活動を繰り返すことで純粋意識が完全に定着してくると、寝ているときも、夢を見ているときも、起きているときも、常に純粋意識が維持されるようになります。」
TMのゴール、宇宙意識
TMの本来の目的は、純粋意識が常に維持されている状態を実現することです。その意識状態を「悟り」あるいは「宇宙意識」と呼んでいます。悟り、あるいは宇宙意識は、純粋意識と日常生活が統合されたヨーガの状態です。マハリシは「宇宙意識に達した人は二十四時間、常に至福意識のなかで生きられるようになります。深い眠りの状態にあるときにも、内側ではっきりと目覚めています。活動の最中であっても、内側には完全な静寂が維持され、決して自分を見失わなくなります。」と述べています。この悟りの状態、宇宙意識、ヨーガを実現するために、日常の生活習慣として、毎日朝夕、継続して長期間、気負うことなく楽しみながら、TMを実習することがとても大切です。